セレブレックスの危険性

NYTimes(12/18) 社説"New Doubts About Celebrex"より。

製薬会社のファイザーが販売している、関節炎やリューマチ用の治療薬であるセレブレックスが、心臓疾患の危険性を高めるという研究結果を受けて。

Yesterday Pfizer announced the results of a government-sponsored clinical trial, which showed that its own best-selling arthritis drug, Celebrex, more than doubled or tripled the risk of heart attacks, strokes and cardiovascular deaths, depending on the dosage.

（訳）昨日、ファイザーは政府支援による臨床試験の結果を報告した。それによれば、同社の最もよく売れている関節炎治療薬である、セレブレックスを投与した場合、心臓麻痺や心臓発作の危険性、心臓血管疾患による死亡の危険性が、二倍から三倍以上になるという。

The presumed advantage of COX-2 inhibitors was that they might cut the rate of gastrointestinal side effects like ulcers and bleeding. But the evidence of any benefit is skimpy and seems to be offset by the heart risks that have driven Vioxx from the market.

（訳）〔セレブレックスやバイオックス*1のような〕COX-2阻害薬は、胃腸の潰瘍や出血などの副作用の発生率を低下させるという利点を持つとされていた。しかし、効果があるという証拠は不十分であり、しかもその効果は市場からバイオックスが消える理由となった心臓への危険性と引き替えに得られるもののようだ。

*1:メルク社が発売していたCOX-2阻害薬。2004年10月から自主回収